滋賀県の郷土食 お取り寄せグルメ「滋賀物産展」
滋賀県の郷土食
近江国に伝わる食文化を紹介します
滋賀県の食文化は、県土の6分の1を占める日本最大の淡水湖・琵琶湖をはじめ、愛知川の源流にあたる鈴鹿の水脈からの豊かな水に恵まれて発展してきた。ビワマス・セタシジミ・鮎など湖魚を獲る漁業、稲作を中心とした農業、日本最古のブランド牛である近江牛の生産、琵琶湖を囲む山々では秋〜冬にかけて真鴨・イノシシ・ツキノワグマの猟が行われるなど、食のほとんどを自給することができる。
「湖北」「湖東」「湖南」「湖西」各地域の気候風土。奈良・京都・大阪への物資や人材の中継地。畿内の東国と北国を結ぶ要衛として発展するなど、数多くの歴史により育まれた滋賀県の食文化・郷土食をまとめて紹介!
近江の国、滋賀県の郷土食・特産品
ふなずし
1998年に滋賀県の無形民俗文化財「滋賀の食文化財」に選ばれている滋賀県の代表的な郷土食。ふなずしは最古の寿司といわれており、奈良時代の木簡に「鮒鮨」「鮨鮒」の記述がある。平安時代の法典「延喜式」には、近江国から朝廷へ鮨鮒が貢納されていた。神饌として奉納され、古くからおもてなしの一品として親しまれてきたことが分かっている。
滋賀県のふなずしは琵琶湖の天然ニゴロブナを丁寧に洗って塩漬けし、炊いたご飯と一緒に漬けて自然発酵させた「なれずし」の一種。独特の香りと発酵による酸味がやみつきになる。ハレの日や祝いの席、正月に食されるほか、乳酸菌が豊富で栄養価が高いことから腹痛などの体調不良の際に食べる習慣があった。
真鴨鍋
農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれた滋賀県の郷土食。もともと滋賀県の長浜地域では冬の訪れとともに飛来する真鴨を魚用の仕掛け網で獲り、魚屋が扱う文化があった。寒い冬を乗り切るために丸々と太った真鴨は、肉の歯ごたえと旨味、脂身の甘みが魅力。ネギや白菜、豆腐などと一緒に煮込む鴨鍋は絶品で今でも親しまれている郷土食だ。
ビワマス(刺身、あめのうおご飯など)
ビワマスは琵琶湖にのみ生息している固有種で、サケ目サケ科に属する淡水魚。琵琶湖で2〜3年ほど回遊し、10月頃になると産卵のために河川を遡上する。旬は最も脂が乗る産卵前の6〜9月。「琵琶湖の宝石」と呼ばれるほど身の色が鮮やかで刺身はもちろん、新米と一緒に炊き上げた「あめのうおご飯」は滋賀県選択無形民俗文化財「滋賀の食文化財」に指定されている。
※ビワマスの別名「アメノウオ」は“雨の日に獲る魚”が由来。
近江牛
近江国の牛肉は、江戸時代前期の貞享4年(1687年)には味噌漬けにされ、養生薬「反本丸(へんぽんがん)」として彦根藩主井伊家より江戸の将軍家や諸侯に献上されていた。つまり近江では、肉禁食の時代にも牛肉を食してきた特別な地域と言える。近江牛は300年以上もの歴史があり、日本三大和牛と呼ばれる肉牛ブランドの中でも群を抜いている。琵琶湖周辺の豊かな水と肥沃な土壌、近江米の稲わらなど餌に恵まれた環境で育った牛だからこそサシが細かく美しい霜降りになり、芳醇できめ細やかな肉質は古くから人々を魅了してきた。