琵琶湖長浜「魚三」
琵琶湖長浜 魚三の
天然鴨の鴨すき
「魚三」の調理済み天然真鴨を使った美味しい鴨すきの食べ方を、 長浜を代表する料理旅館「千茂登」の三好武夫さんに教わってきました。
魚三の天然鴨には、力強い旨味があります。
琵琶湖の天然魚介を主に扱う長浜の「魚三」から、冬季限定で天然の真鴨をお届けしています。
今回は、長年、魚三から鴨肉を仕入れている、長浜を代表する老舗料理旅館「千茂登」の三好武夫さんに、琵琶湖伝統の食文化である「鴨すき」の食べ方を教わります。この鴨肉にあう割り下の作り方、一緒に煮るとおいしい野菜類、〆について聞いてきました。
これが魚三の鍋もの用に調理された天然真鴨です。
魚三の真鴨は、琵琶湖が禁猟のため、現在は新潟県から仕入れています。コシヒカリの落ち穂を食べて脂ののった天然物です。銃ではなく、網で捕らえた鴨です。
鍋もの用調理済み天然真鴨のセットには、むね肉のほかに、もも肉、レバー、ハツ、砂肝、たたき(首、あばら骨、軟骨を叩いたもの)が入っています。野菜や鍋つゆは付属していませんので、ご家庭で準備をお願いします。写真は4〜5人前のものです。
血を巡らせた鴨は、味が濃い!
魚三の鴨肉は濃い紅色をしています。いわゆる窒息鴨です。鴨の血を抜かずに、体に血を回します。そうすることで、味わいが格段に力強く、濃くなります。 新潟から届いた鴨肉を魚三が丁寧にさばき、スライスしてお届けします。オスとメスの食べ比べセットなどもあります。
「千茂登」の鴨すきを教わります
「昔から千茂登の冬は鴨すきです」と三好武夫さん。
写真左が千茂登の三好武夫社長、右が魚三の藤林英孝社長です。
滋賀県長浜にある創業80年余の料理旅館「千茂登」では、天然真鴨の鴨すき、近江牛のすき焼き、琵琶湖生まれの活鮎の塩焼き、うなぎ料理など季節のお料理を楽しめます。
※現在は「千茂登」で宿泊はできません。お料理は楽しめます。
野菜は長ねぎ、せりが重要です。
長ねぎとせりが、三好さんのおすすめです。ほかには、焼き豆腐と白滝が「千茂登」の定番です。千茂登の長ねぎは、地元の「世継ねぎ」です。青ねぎで、青い部分がやわらかく、しかも白い部分もあり煮ると甘くなる長ねぎです。ご家庭では九条ねぎと、深谷ねぎなどの白い長ねぎの両方を準備するのがおすすめです。
割り下は薄味仕立てがおすすめです。
「煮詰めていくと味が濃くなるので、割り下は薄めに味付けしています」と三好さん。
千茂登の割り下は、昆布出汁10、酒1、みりん1、醤油1、砂糖0.7の割合です。ふつふつと鍋つゆが沸いたら、鴨のたたきを入れてください。いい出汁が出ます。
内臓、皮、モモ肉を入れます。
次に、火をしっかりと入れたい、よく煮ると美味しい内臓、皮、モモ肉を入れます。
豆腐、白滝、野菜を入れます。
鴨肉を端に寄せ、焼き豆腐、白滝、ねぎの白い部分を入れます。次に、白いねぎの上に、青いねぎをのせ、せりも入れます。さっと火を入れるだけでよいねぎの青い部分とセリは最後です。「ポイントは、ねぎの白い部分をきれいに並べて鍋に入れることです。その上に、青いねぎと鴨むね肉をのせると、煮過ぎずに美味しくいただけます。ねぎの白い部分は、とろっとなるまで煮るのがおすすめです」と、三好さんが教えてくれました。
葱の上に鴨肉を並べます。
青ねぎに程よく火が入ったら、その上に鴨むね肉をのせます。さっと色が変わったくらいが食べごろです。
溶き卵にくぐらせます。
ぜひ鴨とねぎの青い部分を一緒に食べてください。
〆は、うどんと餅です。
〆のうどんは、稲庭うどんのような細めのうどんがおすすめです。
出汁を吸った餅も最高です。
餅を入れ、柔らかくなるまで煮てください。
文・白石さやか
撮影・東谷幸一、八木澤芳彦(商品写真)