みちのくの小京都 角館の極上いのしし
農薬も化学肥料も使わない田んぼで育った真鴨 須田さんたちが無農薬で育てた野菜とお米が脇を固める 冬の野菜と真鴨の滋味を味わう、極上の鍋 真鴨は完全に火を通さないくらいが美味 とても温まります
無農薬、無化学肥料で栽培する米の除草係りの真鴨
須田さんたちが育てるササニシキとあきたこまち 農薬と化学肥料を使わない為、水田では真鴨が活躍します。※アイガモではないです。 雑草を食べたり、田んぼの虫を食べたりして、真鴨は育ちます。水田は真鴨の水かきで攪拌され、微生物や虫などが成育しやすい環境になります。 つまり、須田さんたちは水田に小さな食物連鎖を作って、安全・安心で丈夫な稲を作っています。
須田さんたちは、手押しの除草機を使って雑草を取る他に、真鴨を水田で飼い、害虫駆除と除草を 担当させます。(真鴨を)野犬や野鳥から守る為の設備や飼育のノウハウなどは難しく、今でも試行錯誤だ そうです。あまり早くにカモを放つと稲を食べてしまうし、遅いと雑草が成長しすぎて、カモが食べな いので、そのタイミングの見極めは難しいようです。
水田でお役御免の真鴨は美味 脇を固める野菜も無農薬栽培
須田さんの真鴨 もちろん、農薬や化学肥料と無縁の餌で育っているわけです。アイガモではないので、肉が締まっていて、脂も少なめですが、とても良い味です。
脇を固める野菜も無農薬
葱は佐々木登さん、セリは熊谷レイ子さん、ぶなしめじは須田誠一さん 3人が無農薬・無化学肥料で栽培した野菜はとても味わいがあります。
スープは須田さんの真鴨のガラが基本
須田さんたちは役所の許可を取って、自分たちで真鴨をさばいています。
肉は急速冷凍し、その時に出るガラと鰹節と昆布で出汁を取り、みりんと酵母エキスと醤油で味付けをしています。鴨には鴨の出汁 良く合います。
真鴨は煮込まない方が美味
無農薬栽培の野菜を適当な大きさに切り、お米は炊いておきます。
使うのは浅めの鍋 すき焼き鍋でも十分です。先ずはスープを張り、沸騰したら、葱の白い部分とぶなしめじを入れ、次にセリの根を入れます。
セリの根の部分は大変に美味です。ひと煮立ちしたら、薄く(5ミリ前後)切った真鴨の身を野菜の上に乗せ、軽く火を通して頂きます。
ひと箸ごと食べる分を鍋に入れるのがポイントです。真鴨は焼き鳥のように、塩で焼いても美味です。
※最初に全部の鴨肉を入れて煮込むと、真鴨の味が台無しになります。
一緒にセリの葉や茎の部分を頂くと、真鴨の濃厚な味とのコントラスが心地よく、食べ飽きが来ません。葱の緑も部分もそれほど固くはないので、十分に美味です。
仕上げは雑炊かうどん 自作きりたんぽ 挑戦しても楽しい
鍋の仕上げは雑炊でもうどんでも美味ですが、残った鍋のスープの味を必ずチェックしてください。 煮詰まっているようであれば、お好みの濃さに水で調整してください。
鍋セットに入っている米は、須田さんたちが丹精こめた『あきたこまち』です。
普通に炊いて、すりこぎで半殺しに潰して、塩水を手につけて、割る前の割り箸か、太い串のようなもの巻きつけ、オーブンや直火で焼けば、いわゆる『きりたんぽ』です。
きりたんぽ 別に特別なものではないです。うるち米を炊いて、餅よりもずっと荒い状態に潰し、棒に巻いて、香ばしく焼くだけです。 自分で作ると分かりますが、パックの『きりたんぽ』とは別物です。お米の味と香りが生きていて美味です。やはり、作りたてに限ります。