Jam工房Eiko
Jam工房Eiko
ピーチパインとゴールドバレルの競演です!
大庭英子さんの
西表島パインの2種のジャム
日本最南端のパインアップル生産地である西表島の、華やかな「ピーチパイン」と、パインアップルの王様「ゴールドバレル」を使った2種類のジャムをご紹介します。
華やかで、みずみずしい
ピーチパインのジャムです。
蓋を開けた途端に爽やかで華やかなパインアップルの香りに圧倒されます。少量を舌にのせただけでも存在感満点。口中がパインアップルの風味に包まれます。大庭英子さんのジャムは、果実の凝縮感ある濃厚な香りと味わいが素晴らしいとお伝えしてきましたが、さらに、みずみずしい心弾むような楽しさも加わったのが、西表島ピーチパインのジャムです。
パインアップルの王様、ゴールドバレルのジャムです。
その名の通り、黄金に輝く美しい色が目を惹きます。マンゴスチンやマンゴー、パパイヤなどのトロピカルフルーツをすべて合わせたような香りと味わい。"パインアップルの王様"の名にふさわしい、贅沢なジャムに仕上がりました。原材料はパインアップル、グラニュー糖、そしてほんの少しのレモン汁だけ。水はいっさい使わないので、凝縮感のある濃厚な香りと味わいが堪能できます。
作ってくださるのは、
大庭英子さんです。
ジャムを作り続けて30年余。料理研究家歴40年の大庭英子さんが西表島のパイン生産者から直接仕入れて、自ら厨房で作ってくださいました。大庭英子さんのジャムは、いわゆる甘さ控えめのジャムではありません。「ジャムは、しっかりと甘くすることで自然なとろみが出ます。そして、凝縮感のある濃厚な香りと味わいになります。これがジャムのおいしさです」と、大庭英子さんは力強く語ります。まさに本物。今や希少な正統派のジャムです。
西表島の完熟ピーチパイン
です。
世界自然遺産にも登録されている西表島。大庭英子さんが使うのは、島の北部にある「西表パイン園」の川満弘信さんが大切に育てた、完熟ピーチパインと完熟ゴールドバレルです。西表島の豊かな自然の中で農薬や除草剤、化学肥料になるべく頼らない栽培方法によりつくられています。
画像のピーチパインの正式名称はソフトタッチで、桃の香りがすることからピーチパインと呼ばれています。小ぶりながら糖度が高く芯まで食べられるため人気のある品種です。
西表島の完熟ゴールドバレル
です。
ゴールドバレルは、沖縄県がパインアップルの最高峰を目指して開発した品種です。糖度が非常に高く、酸味が少なく、えぐみがなく、芳醇で濃厚な味わいであることから"パインアップルの王様"と呼ばれています。他のパインが2年かけて栽培されるのに対して、ゴールドバレルは3年かけてようやく収穫。栽培期間が長いのでそのぶん手間がかかります。その上、玉が大きいので倒れないように紐で吊って果実を支えたり、強い太陽の日差しから日焼けを防いだりと苦労が絶えないのだとか。生産量は国産パインアップルのわずか1%ととても希少です。
シンプルにお楽しみください。
画像はゴールドバレルジャムのサンドイッチです。ジャムそのものの味と香りをそのまま味わっていただきたいので、ヨーグルトやパンでシンプルにお楽しみください。ジャムは美しい色を保つため、冷蔵庫での保管をお願いします。
西表島パインのジャムの
作り方です。
ピーチパインのジャムの作り方をご紹介します。
パインアップルの果皮を
剥きます。
皮を剥いてもゴツゴツとした箇所が残ります。口当たりをよくするため、丁寧に取り除きます。
華やかな香りが漂います。
芯を取り、適度な大きさにカットします。
ミキサーにかけます。
口当たりをなめらかにするため、カットしたパインアップルはミキサーにかけます。このひと手間により、出来上がった時のパイナップルの味わいが、格段に上がるそうです。
砂糖を加えます。
ピューレにしたら、パインアップルの半量を目処にグラニュー糖を混ぜます。パインアップルは水分が多いので、砂糖を入れたら直ぐに火にかけます。
愛用の銅鍋で煮ます。
大庭英子さんが長年愛用している銅鍋で煮ます。この銅鍋の熱伝導率の高さがジャム作りには最適だそうです。
片時も目が離せません。
味わいをクリアにするため、アクは徹底的に取り除きます。ピューレ状なので、焦げないよう鍋に付きっきりです。
黄色に変化してきました。
ココナッツのような香りが広がってきたら、レモンの絞り汁を入れて味を締めます。パインアップルはペクチンが少ないので15〜20分かけて煮詰めます。
煮上がりました。
白色をしていたピーチパインが黄色味を帯びてきました。程よい果肉の食感ととろみが出てきたら出来上がりです。熱いうちに瓶に詰め、それを熱湯で10分ほど湯煎にして脱気をしたら完成です。
二つの西表パインのジャムを食べ比べてみてください。
ピーチパインのジャムとゴールドバレルのジャムは、単品のほかに、食べ比べセットもご用意しました。パインアップルのジャムと一括りにはできないくらい、香り、味わいが異なる二つのジャムの楽しい発見があります。贈り物にも喜ばれると思います。
大庭英子さんの7月のジャムは、長野県千曲産のあんずを使った「あんずジャム」、完熟の紀州南高梅を使った「梅ジャム」もあります。現状、当サイトの通販のみで販売しております。
文・林麻実
撮影・天方晴子