うるめいわし丸干し│武久海産のお取り寄せ・通販
うるめいわし丸干し
武久海産の干物
頭から丸ごとが美味!
生でも食べられる品質の腹ぺこ青魚(イワシ)で作る丸干し
武久海産の西口弘にしか
作れない丸干し
愛媛県愛南町でうるめいわし丸干し一筋50年以上。
武久海産の西口弘社長は地元でも一目置かれる目利き人でありながら、塩加減や乾燥具合などの技術を極めた職人でもある。
気難しい漁師たちとの信頼関係や潤目鰯・片口鰯・真鰯の、胃と腸と脂の状態を透視する力があり、魚体の大きさ、気候などの条件に対応する技能があってこそ、イワシは生でも食べられる品質で丸干しになる。
夜明け前、愛媛県愛南町の
目の前の海で水揚げした魚を吟味する
ウルメイワシ丸干しの製造を仕切る西口弘は、漁の直後の3時4時に漁師と携帯電話で話をする。
夜明け前の餌を食べていない 『腹ぺこ青魚(イワシの仲間)』の抜群に鮮度の良いものしか仕入れないから、漁師と直接水揚げ状況を確認するのは基本だ。
驚くことに、仕入れた魚の半分程度しか丸干しにしない。理由は、仕入れ後、厳しく検品し、合格した原料しか、丸干しに加工しないからである。魚へんに弱いと書く鰯(イワシ)は、水揚げ→市場→落札から工場の過程で、納得できない原料になるものが少なくないからだ。結果として、今日は丸干し作業を中止する!という日が少なくない。
マニュアル化は不可能!
全ての作業指示は魚が教えてくれる
魚市場で仕入れた瞬間から加工は始まる。保冷タンクで加工場まで魚を運ぶが、タンク内は氷水と塩。塩分濃度は魚種・サイズ・量・移動時間・気温などで計算され、その組み合わせは膨大。全て魚の状態の記憶を基に、西口が緻密に割り出す。
加工場でも全ての作業内容は魚から感じ取る。素材を最高に活かすため、塩水に浸ける時間・塩加減・干し加減など、西口が目と舌で確かめながら調整する。
腹ぺこ青魚は
『目刺し』ではなく
『あご刺し』
漁師との信頼関係で手に入った、胃や腸に餌が残っていない鮮度抜群の輝く青魚。
腹わたが特別な魅力だから、目ではなく、下あごに棒を刺し、イワシの口を開ける。結果、内臓に風が流れ、最高の内臓干し上がりになる。あご刺しは高い技術が必要。
出来上がりを均一にするため、魚種や魚体サイズにより、棒に指すエラの数(0〜3枚)を細かく調整する必要がある。小さなイワシのエラで調整するのはロボットでは難しい。
頭から丸ごとが美味!
焼き具合はミディアムレア
西口は製造中の丸干しを、そのまま食べて品質確認している。それもそのはず、この丸干しは、刺身で食べられる魚を塩水に漬けて16〜20℃の冷風で干したルイベみたいなものだからだ。上質な内臓と身と皮と脂と骨を同時に楽しむ。焼き過ぎは禁物。
文:萩原章史(食文化)
撮影:八木澤芳彦