紀尾井町 福田家
紀尾井町 福田家
鰹節をきかせた割下で
きりっと煮上げる江戸の味
福田家の海鰻柳川鍋
天草産の「海うなぎ」を、
笹掻きごぼうなどと割下で煮て、
玉子でとじる柳川仕立てのお料理です。
鰻をもっと美味しく。
松下俊一料理長が穏やかな表情ながらも熱く語ってくださいました。
「お客様から、鰻を食べたいけどちょっと重たいですよね、と言われたことがありました。あっさりと、鰻を美味しく召し上がっていただきたい、と考えたのがこの海鰻を使った柳川鍋です。
ふだんお店では小鍋でお出ししています」
海鰻とは、熊本県天草で海水を使って養殖された鰻です。「海鰻は泥臭さが皆無で、重たくなく、身に無駄な水分が無いことが特徴の美味しい鰻です」。福田家では海鰻を椀種にも使っているそうです。
上品な甘辛味です。
福田家の海鰻柳川鍋は、鰹節を効かせた割下で、笹掻きごぼう、九条ねぎ、山えのきなどと海鰻を煮て玉子でとじた料理です。泥鰌(どじょう)の柳川で知られる江戸の味を洗練させたものです。上品な甘辛味が一流料亭ならではです。割下でふっくらと炊かれた海鰻が絶品です。実山椒をふってお召し上がりいただきます。
海鰻がたっぷりです。
海鰻は1尾300g超と大きな脂ののったものを選びます。開いて白焼きをし、蒸してから薄味の甘辛味に焼き上げてあります。それが約1尾分も入ります。
具材は、笹掻きごぼう、山えのき、石川芋、九条ねぎです。ほかに奥久慈卵と薬味の実山椒です。石川小芋がない9月中旬から6月にかけては里芋が入ります。
特製の割下は、濃厚な鰹出汁をベースに濃口醤油と味醂で味付けをしたものです。残ったら野菜の煮物にも使える便利で美味しい割下です。
割下は少なめが
おすすめです。
美味しいつくり方を松下料理長に教わりました。「なるべく底が平たい鍋を使うといいですね。柳川はつゆだくにはしません。きりっと煮上げます。ですから割下の量は、画像のように海鰻がちょっと浸かる程度の少なめがおすすめです。
水分が多いと素材の味が生きないからです」。鍋で割下を温めたら野菜を入れ、さっと火が通ったら鰻を加え、鰻が温まったら溶き卵をまわし入れます。
玉子とじが
美味しさの秘訣。
生卵をよく溶いて、粗めの穴あきレードルやお玉を使って静かに流し入れます。そのまま玉子が半熟になるのを目安に火を止めます。こうするとふっくらとした玉子とじに仕上がります。
熱々をどうぞ。
熱々を器によそってお召し上がりください。甘辛く炊かれた新ごぼうと海鰻の旨みがたまりません。鰻の香辛料と言えば山椒です。福田家の山椒は、実を一粒ずつ手で丁寧にもいで、ゆでた実山椒です。実山椒は海鰻に爽やかなキレとアクセントを加えてくれます。
文・小河原英二(食文化)
撮影・八木澤芳彦
紀尾井町 福田家
東京都千代田区紀尾井町1−13
TEL 03-3261-8577
入店時間 11:30〜13:00/17:00〜19:30
定休日 日曜日、祝日、土曜日(月1回)
昼は、16,500円、22,000円、27,500円。
夜は、22,000円から44,000円の5種。
昼夜ともに、各コースに+11,000円で魯山人の器を使った料理長おまかせコースに変更できます。
複数の配達期間が選べます
11/26出荷 紀尾井町 福田家『ふぐ鍋 おもてなしセット』 ふぐ約840g+野菜などの具材 目安:4人前 ※冷蔵
44,550円(税込)
- 販売中 在庫数 3
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