愛媛の米で悲願達成を目指す
ひめの凜
愛媛オリジナル品種
ひめの凜は16年の歳月を
かけて誕生
デビューしてまもなく愛媛県
初の栄誉に輝く
一般財団法人 日本穀物検定協会が行っている「食味ランキング」で、
愛媛県は1971年から連続で出品しており、「ヒノヒカリ」や「にこまる」が最高ランクの特Aを獲得していますが、連年獲得は実現していません。
そこで、連続して特Aを獲得できる愛媛オリジナル品種を作りたいという
開発者の強い想いが形となり、2019年に16年の歳月をかけて
愛媛県のブランド米として誕生したのが「ひめの凜」です。
2019年11月6日にデビューすると、その年に開催された「第21回米・食味分析鑑定コンクール」において、西予市の若手農家4名で構成する田力本願株式会社の梶原さんが出品した「ひめの凜」が愛媛県初となる最高位の「金賞」を受賞。デビューしてまもなく県内外から注目されるお米となったのです。当店で扱うのは田力本願が栽培するひめの凜です。最高等級の「プレミアムクオリティ」に限定してお届けします。
大粒でしっかりとした
噛み応え
華やかな香りと凜とした
美しいお米
愛媛県農林水産研究所が約31,000個の中から選抜し、
媛育56号を母とし西海245号を父として育成したのが「媛育73号(ひめの凜)」。1粒1粒が大きく噛み応えがあり、華やかな香りと口の中にすっと広がる上品な甘みがあります。炊き上がりはツヤがあり、もっちりとした食感で、さめても香りと甘みが長く続きます。
また、近年の夏の暑さにも強く、たくましい稲に実るため、収量が多くて栽培しやすいという作り手にとっても心強い特徴をもった品種です。開発者の水口さんは「完全な愛媛オリジナル品種のお米をみなさまに味わっていただきたい。」と語ってくれました。
ひめの凜という名前には「夏の暑さに強く、大粒でしっかりとした噛みごたえながら、華やかな香りと味わいを備えたお米の凜とした魅力を表現したい」という想いが込められています。また、ロゴデザインには古事記にも記されている愛媛の地名の由来となった女神「愛比売」をモチーフに、米粒の形を女性の髪と顔に見立て上品でモダンなデザインにすることで‘媛育73号’の華やかな香りと味わいを表現しています。
田力本願のひめの凜
ひめの凜は愛媛県が認定した栽培者だけが栽培を許されています。 私たちは愛媛県の米どころ西予市宇和町田野中の若手生産者グループ「田力本願」の代表 中野聡さんの畑を取材しました。 「昔、この地域は田之筋村(たのすじむら)と呼ばれており、現在は農村の合併により西予市宇和町「田野中(たのなか)」という地名になりました。」と地名からも米作りに由来した土地ということがわかります。 山々に囲まれた盆地の中に畑が広がり、空気が澄み渡り、隣を流れる岩瀬川から清らかな水を引いています。
みかんジュースの搾りかすを活用
田力本願では地元のお米のブランド化を目指して「みかんの循環栽培」にも取り組んでいます。みかん王国愛媛では、みかんジュースの搾りかすの大半が廃棄処分されているのですが、これを発酵させて作った有機肥料を田んぼの土づくりに使用することで、えひめならではのお米を生産しています。
最高等級プレミアムクオリティ
ひめの凜は収穫後、農産物検査だけでなく、「美味しさ基準」により「プレミアムクオリティ」「ハイクオリティ」「スタンダードクオリティ」と3つに分けられます。最高等級の「プレミアムクオリティ」は全体の収穫量の中でもわずかしかなく、認定マークを貼り付けて出荷されます。 当店では田力本願が育てたひめの凜のなかでも、プレミアムクオリティに限定してご用意しています。
粒が大きく上品な香りと
甘みがある
炊き立ても
冷めても美味しい
ひめの凛の特徴は「粒が大きくて甘みが強く独特な上品な香りがあります。炊き立てが美味しいのはもちろんですが、冷めてもいいお米です。」と中野さん。 田力本願のひめの凜は道後の老舗の日本料理屋でも使われていて、料理人からの評価もとても高いと言います。健康に気遣う方のために玄米もご用意しているので、お試しいただきたいです。
文:植竹伸行
撮影:八木澤芳彦