黒麹旭萬年
豊かな甘味で魅了する、
熱烈なファンをもつ芋焼酎
芋焼酎「月の中」
宮崎県産
芋焼酎に惚れ込んで25年余。岩倉酒造の「月の中」は、私が大好きな芋焼酎の一本です。お湯割りにした際の、ふくよかな甘さがたまりません。
杜氏は、藤本幹子さん。dancyu1999年9月号で初めて取材をさせていただいたのを懐かしく思い出します。その当時も群を抜いた酒質でした。その後も年々、味わいを向上させてきています。近年の、薄いピンク色の花を思わせる淡い香りは、ソーダで割ってもきれいに花開きます。
品のいい和味の焼き鳥に、美味しく寄り添ってくれる芋焼酎です。
うまいもん筆頭目利き人
月刊dancyu元編集長
文・町田 成一
撮影・八木澤芳彦
岩倉酒造場の月の中
豊かな甘味で魅了する、熱烈なファンをもつ芋焼酎です
香りのいい酒です。
岩倉酒造場の「月の中」は、20余年前の焼酎ブームを牽引した銘柄の一つ。今もコアな焼酎ファンから絶大な信頼を得ている銘柄です。
お湯割りにすると豊かで優しい甘味が花開き、その真価を発揮します。甘味と同時に、伸びのある深い味わいをもつため、水割りにしても、ソーダ割りにしても美味しくいただけます。
ほくほくとした蒸し芋や花のような香りもあるため、近年は女性ファンもふやしています。
蔵元の
藤本幹子さんです。
右が、現在の蔵元で杜氏でもある藤本幹子さんです。
「美味しい、と言ってもらえればそれでいい、と思って焼酎造りを続けています」と、藤本さんは語ります。
160年余の
歴史があります。
宮崎県西都市にある岩倉酒造場は、創業から160年以上の歴史をもちます。量より質を重んじた、伝統の焼酎造りを守ります。
原料は地元の
黄金千貫です。
月の中は岩倉酒造場の代表銘柄で、さつまいもは地元の黄金千貫、米麹は白麹です。ほかに、一年以上熟成させたくららなどの銘柄があります。
ソーダ割りも
おすすめです。
種田さんは、和味を開店させた約20年前から岩倉酒造場に通っているそうです。
「月の中は、ふくよかな旨みをもつ焼酎です。ぬるめのお湯でつくるお湯割りが最高ですが、ソーダや水で割ってもよく伸び、花のような香りも立ちますので、ソーダ割りや水割りでもおすすめしています」と種田さんは語ります。