Jam工房Eiko
名店の味 Jam工房Eiko
紅玉の甘酸っぱさが光ります
大庭英子さんの
「紅玉のりんごジャム」
大庭英子さんが毎年取り寄せている長野県産の紅玉と、 青森県にある樹齢百年を越える古木の紅玉の2種があります。
甘酸っぱさが
魅力です。
大庭英子さんの紅玉のジャムをトーストしたパンにたっぷりぬって頬張ると、甘酸っぱさにきゅっと身体が引き締まります。鼻からぬけるりんごの香りが印象的。どこか懐かしい気分に浸れます。
美味しさの秘訣は、酸味のある新鮮な紅玉を使うこと。皮も一緒に煮て、サーモンピンクに仕上げるのも大庭英子さんならでは。りんごの味と香りを一分も残すことなくジャムにとじこめました。
昔ながらの紅玉で
つくります。
「酸っぱいりんごでなければ美味しいジャムは出来ません。りんごの種類はたくさんありますが、りんごらしい香りと、甘みと酸味のバランスがいいのは紅玉しかありません」と、大庭英子さんは強く語ります。
今回は昔ながらのりんごの香りが特徴の長野県産の紅玉のジャムに加え、強くて綺麗な酸味が特徴の百年古木の紅玉の2種類をご用意しました。
クロワッサンにも
合います。
ぜひ、バターリッチなクロワッサンにたっぷりはさんで召し上がってみてください。サクサク生地に甘酸っぱいりんご果汁が浸み込んで、たまらない美味しさです。
マフィンで
朝食にどうぞ
イングリッシュマフィンをこんがりと焼き、りんごジャムとバターを熱いうちにパンにのせてください。香ばしいパンに溶け出したバターとフルーティーなりんごが絡み合い、朝から幸せな気分にさせてくれます。
昔ながらの紅玉です。
最近の紅玉は、接ぎ木をした樹で育てられています。青森県三戸町の船場正男さんの紅玉は、大正時代に植えられた、接ぎ木一切なしの樹齢100年を越える古木になったものです。伝統的な美しい酸味に特徴があります。着色に時間がかり、おしりが少し緑色をしています。
紅玉ジャムの魅力に
迫ります。
りんごは
丁寧に洗います。
りんごは果皮も使うため、ガーゼを使い、流水で丁寧に洗います。「たわしだと果皮に傷がついてしまうし、手だけで洗うと汚れなどがきちんと落ちません」と大庭英子さん。美味しいジャムづくりには細やかな配慮が必要です。
皮を剥きます。
皮を長く剥きます。後で取り出しやすくするためです。皮は赤ければ赤いほど、ジャムの発色が良くなります。
りんごを
スライスします。
りんごは約1cmの厚さにスライスします。この厚さが出来上がった時に程よい食感を残します。
りんごジャムは
寸胴鍋で煮ます。
りんごジャムは蓋をして煮るため、いつもの銅鍋ではなく寸胴鍋を使います。鍋底に皮を入れ、その上からスライスしたりんごを入れます。
グラニュー糖を
まぶします。
りんごの量に対して、60%のグラニュー糖を入れます。「グラニュー糖を使うと、すっきりとした味わいになります」と大庭英子さん。りんごと砂糖をよく混ぜ合わせたら、3〜4時間おきます。
蓋をして煮ます。
煮る時間は15分ほどです。「りんごは蓋をして蒸すように煮ると、果肉がふっくら、しっとりと仕上がります。蓋をしないと水分が蒸発し、キャラメリゼのようになってしまいます」と大庭英子さん。
レモン果汁は
欠かせません。
大庭英子さんのジャムの特徴の一つに色の美しさあります。レモン汁で発色させ、きれいな色を保ちます。
皮を取り除きます。
10分ほど煮たら、皮を取り除きます。長く剥いているので取り出すのも楽です。
ほどよい食感を
残します。
煮上がる前に、泡だて器を使って果肉を潰します。全部潰すのではなく、なめらかさと果肉の両方が感じられる程度に潰します。これが絶妙なのです。
熱いうちに
瓶に詰めます。
煮煮沸した瓶に、出来たて熱々のジャムを詰めます。脱気のため、ジャムが入った瓶を熱湯で10分ほど湯煎にして完成です。ひと瓶につき、たっぷり300gも入っています。大庭英子さんのジャムは美しさも特徴です。美しさを保つには冷蔵保存がおすすめです。日持ちは約1年ありますが、常温だと、どうしも色が落ちてくるそうです。
正統派ジャムを
お楽しみください。
ジャムをつくり続けて30年余。料理研究家歴40年の大庭英子さんが自ら厨房でつくる、季節の素材を使ったジャムをお届けしています。11月は、2種の紅玉のりんごジャムのほかに、山形県産の「洋梨のジャム」、青森県産の「キャンベルのジャム」もあります。 大庭英子さんのジャムは、いわゆる甘さ控えめのジャムではありません。「ジャムは、しっかりと甘くすることで自然なとろみが出ます。 そして、凝縮感のある濃厚な香りと味わいになります。これがジャムのおいしさです」と、大庭英子さんは力強く語ります。まさに本物。今や希少な正統派のジャムです。現状、当サイトだけで販売しています。
文・林麻実
撮影・天方晴子