高度な栽培技術により果実品評会で
「最優秀賞」受賞した生産者
新潟県加茂市 西村修市さんの梨
新潟県 加茂市にある西村農園の園主 西村修市さんは、昭和39年7月9日生まれの58歳の生産者(令和4年現在)。23歳で会社をやめて、就農しました。以来35年以上、農業一本。
ご実家が専業農家でお米や果樹を栽培しており、最初は主にお父様が作っていた梨に力を入れていたそうですが、洋梨のル・レクチェも栽培されるようになりました。
新潟県は高級西洋梨のル・レクチェの名産地として有名です。
当初はお父様から「洋梨は難しいから手を出すな」と言われていたそうですが、自分の周りの農家が作るル・レクチェが高く売れていくのを見て、挑戦したそうです。
「若いから挑戦できたけれど、あんなに大変だと知っていたらやらなかったですよ。」と西村さんは笑います。
新潟県産ル レクチェの
果実品評会で
最優秀賞と優秀賞を
2年連続で受賞。
その栽培技術は当然ながら梨にも生きています。
今でこそ、最も優秀な生産者に贈られる『最優秀賞』を受賞した凄腕の生産者ですが、洋梨栽培を始めた当初は苦難の連続だったそうです。
洋梨は2年周期で豊作と不作を繰り返す性質があります。収益が安定せず、栽培してはじめて、「父親が手を出すなと言ったのはこういうことだったのか・・・」と解ったそうです。
そして、ル レクチェに壊滅的な被害をもたらした褐色斑点病が蔓延したことがきっかけで、VS農法(VS菌=善玉土壌微生物という生きた微生物群を堆肥に混ぜた農法)に出会います。
元気な樹を育てるためには、
土作りが最も大切。
土づくりの大切さは、実家が農家だったこともあり、良くわかっているつもりだったが
VS農法を取り入れたところ、効果に驚いたそうです。
作物は全て土づくりで決まる。丈夫な樹を育てれば果実も美味しく実ります。何年もかけて土壌改良をし、水や栄養分を吸収する根(毛細根)を発達させることが重要です。
西村さんは、VS農法の先駆者である熊本県のすいか名人や、福岡県の凄腕生産者にも教えを請い、自分のものにしていきました。
樹の根は、栄養を吸収する機能という意味で、人間の腸にあたります。
人間の免疫力の70%が腸で決まるといわれているように、腸が健康だと病気にかかりにくくなります。果樹も同様に根を発達させることで、病気に強くなるのです。
「VS農法を取り入れてから樹が強くなり、子供である果実も品質が落ちなくなった」と西村さんは言います。
「樹上に長く置く私の梨は甘いです。
もちろん大きさだって
大玉です。
西村修市さんは胸を張ります。
そして樹が元気だと、8月に行う追肥も不要になります。
果樹栽培では、樹の力が落ちているときに追肥と呼ばれる即効性のある化学肥料を使うことがあります。西村さんは、VS農法による冬から春先の土づくりだけで樹の力が落ちないそうで、追肥は、よほどのことがないと使わないそうです。
また、完熟を目指し、ギリギリまで収穫を遅らせることで、糖度が高い梨を育て上げます。
現在、西村さんの栽培方法が噂になり、周りの生産者も取り入れているそうです。西村修市さんの梨をお楽しみください。