神田 雲林「猪の獅子頭 上海風煮込み」料理のお取り寄せ
神田 雲林
中国の高級食材、
鹿のアキレス腱料理は
ぷるぷるんとした
食感が面白い!
鹿のアキレス腱と
広島マコモダケの
四川泡菜酸辣煮込み
酸辣泡菜鹿筋です。
中国料理の技術研究の第一人者である、雲林の成毛幸雄シェフに「酸辣泡菜鹿筋」という特別な料理をお願いすることができました。中国料理では豚などのアキレス腱をよく食すそうですが、今回は、満漢全席にも登場する高価で希少な鹿のアキレス腱を使った逸品です。一説によると、食べると足が強くなると信じられている食材です。中国料理の高級乾貨(乾物)の力を実感できます。
コラーゲンの塊です。
丁寧に下処理された鹿のアキレス腱は、まったく癖がありません。ぷるぷるんとした食感と、なめらかな舌ざわりを楽しめます。今回の味付けは、四川料理の泡菜(パオツァイ)という乳酸発酵による酸味の効いた漬物の風味を生かした酸辣味です。ゼラチン質(コラーゲン)に合う、深くてコクのある味わいです。
爪が付いているのが
本物です。
鹿のアキレス腱を選ぶ際に、爪が付いていることが本物の鹿のアキレス腱かどうかを見極めるポイントとのことです。腱を伸ばして乾燥させた状態では獣の臭いがします。しっかりと臭みを取ることができる水発(シェイファー)という水戻しの方法で下準備をしていきます。
5日間かけて
戻します。
乾物の戻し方が中国料理人の腕の見せどころの一つでもあります。
1日目は、ねぎや生姜と一緒に水に漬けます。翌日から、セイロで20分蒸し、冷ました後に流水で丁寧に筋などを取り除き、ねぎと生姜を取り換えた水に漬けます。この工程を1日2回、4日間繰り返します。温度変化などにより乾物が柔らかくなり、水を変えることで臭みがとれます。
この丁寧な工程により、嫌な臭みのまったくない、ぷるぷるんとしたきれいなコラーゲン質のアキレス腱に仕上がります。
四川泡菜が味の決め手。
味付けに使うのは、乳酸発酵させた四川泡菜です。
四川泡菜は、大根、きゅうり、人参、パプリカ、セロリのみじん切りを、塩、砂糖、八角、鷹の爪で漬け込んだものです。味に深みが出る、食材兼調味料として使われています。
マコモダケと
椎茸も入ります。
老鶏・豚・金華ハム・干し貝柱でとった琥珀色のきれいな上湯スープに、戻したアキレス腱、四川泡菜、長ネギを加えて約5分間煮込みます。
さらに、マコモダケと椎茸も加えます。仕上げは、白胡椒と水溶き片栗粉です。
山椒の香りが豊かです。
食べる直前に、別添えしてある山椒油と辣油を、お好みの量をかけてお召し上がりください。それぞれの風味が、料理を美味しく、香り高くします。
彩りには、香菜(パクチー)を合わせるのがおすすめです。香菜はご家庭で準備をお願いいたします。
キノコ類も抜群です。
マコモダケや肉厚椎茸も美味しい料理です。中国料理によく使われているマコモダケは広島県産です。甘くて美味しいと成毛シェフのお気に入りです。シャキッとした食感がよいアクセントになります。椎茸は肉厚で、四川泡菜から出た酸味とよく合います。お酒は、白酒(パイチュウ)が成毛シェフのおすすめです。やや甘めの白ワイン、厚みのある純米酒、ビールもいけます。
文・大村花恵
撮影・八木澤芳彦
神田 雲林(ユンリン)
東京都千代田区神田須田町1-17
第2F&Fロイヤルビル2階
TEL 03-3252-3226
営業時間/11:30〜14:30 17:30〜22:30