懐石小室 東京・神楽坂
懐石小室 東京・神楽坂
天然すっぽん鍋
天然ものは、
きわめて芳醇です。
「すっぽんの天然ものは、きわめて芳醇で、豊かなコクがあります」と、小室さん。
天然すっぽん鍋のセットの内容は、四人でも食べられるほどのものです。
温めるだけで食べられる、すっぽんのスープ1500㎖と、すっぽんの各部位が一尾分すべて入ります。
具材は、炭火で炙ってある焼き餅8個と焼きねぎ16切れ。薬味は、露生姜(しょうがの搾り汁)と刻みねぎ。ほかに、雑炊の際に使う、エンペラと内臓を刻んだもの。雑炊を食べる際に添えたい芽ねぎと、京都のしば漬け。そして、生米2合。米は、山梨県白州町の篤農家、小野田等さんのコシヒカリです。
すっぽんを使うのは、
冬眠前まで。
すっぽんは、琵琶湖、高知の四万十川、徳島の吉野川など、1.2kg級の天然ものです。
旬は、秋口から冬眠前まで。小室さんが店ですっぽんを使うのは、冬眠に備えて餌をよく食べて、肥えている時季です。
丸仕立てです。
すっぽん鍋は、出汁(スープ)に日本酒をたっぷりと使う「丸仕立て」です。すっぽんの重さの八割程度の日本酒を使います。天然ものは、4時間ほどかけて身をじっくりと煮て、ほろほろとやわらかくします。
丁寧な食べ方の
案内がつきます。
基本的には調理済みですので、難しいことはありません。量もありますので、大きな鍋をご用意いただいて、スープと身などを温めてお召しお上がりください。
お店では、椀ものとして
供されます。
美しいスープです。鍋ものとしてではなく、椀ものとしていただけば、高級和食店の雰囲気も味わえます。
器の素晴らしさも和食の魅力です。
器が変わると料理の魅力も変わります。小室さんは、「うつわ道楽」でもよく知られています。ぜひ機会をつくってお店にも足をお運びください。
雑炊は、得も言われぬ美味さです。
最高のフィナーレは、すっぽん雑炊です。炊き立てのご飯をご用意いただき、鍋のスープにエンペラと内臓を刻んだものを入れて、雑炊を仕上げてください。溶きたまごはお好みで。
素晴らしい味わいを
お約束いたします。
スープが旨すぎて、雑炊用に残らない可能性も高いとは思います。しかし、そこは少し我慢していただくか、日本酒を使って水分を増やすなどの工夫をお願いします。雑炊をより美味しくしてくれるのが、芽ねぎ、しば漬けです。
文・町田成一
撮影・大山裕平、八木澤芳彦
懐石小室
東京都新宿区若宮町35-4
TEL 03-3235-3332
12:00〜13:00(ラストオーダー)
18:00〜20:00(ラストオーダー)
日曜・祝日休み 要予約
カウンターのほか、テーブル席もあります。