Regalez-Vous　レガレヴ　鎌倉

感動的な食感に驚きます。

レガレヴの佐藤亮太郎シェフが作るトリュフクロワッサンは、上部に施された美しい層が目を惹きます。この層がトリュフクロワッサンの最大の魅力です。ザクッ、パリッ、フワ〜ッとした、これまで経験したことのない軽やかな食感を生み出します。感動的です！さらに、トリュフと発酵バターの興奮の香りが押し寄せてきます。まさに至福のクロワッサンなのです。

美しい層をご覧ください。

何層もの美しい層は、その数、約184層だそうです。佐藤シェフのクロワッサンは、フランス産の上質な発酵バターをたっぷり使った生地を低温で長時間発酵させ、最後にしっかり焼き切ることで、ザクっとした食感を生み出します。トリュフクロワッサンは生地にさらに細かい層をプラスすることにより、パリッ、フワ〜ッとした心地の良い食感も楽しむことができます。

外からも中からもトリュフが
感じられます。

最初のひと口で繊細な食感に感動すると、次にトリュフと発酵バターの風味が押し寄せてきます。生地の中には刻んだトリュフをたっぷりと入れます。焼き上がりにはトリュフオイルもたっぷりとしみ込ませます。そして仕上げにはトリュフ塩をのせます。トリュフの三重奏です。最後のひと口までトリュフの香りに酔いしれます。

トリュフクロワッサンの
魅力に迫ります。

レガレヴのクロワッサンの生地は、香り高く食感のいいフランス産の小麦粉、旨味のある北米産の小麦粉、フランス産の発酵バターで構成されています。バターと小麦粉の配合割合は1：２。クロワッサンの1/3がバターです。

クロワッサンの生地は4つ折りにし、それを2回行います。たたむ回数を多くすることで繊細な食感をつくり上げるそうです。この生地を幅5mmずつひも状にカットします。

カットした断面には層がたくさんあります。この層がふんわりと空気を含みながら膨らむことで、焼き上がりの中の生地が薄くなり、サックリとした食感になるのです。

先程のカットしたひも状の生地をクロワッサン生地に重ねます。全部で23本です。カットした面を上向きにし、まっすぐに並べます。これが焼き上がった時の美しい層になるのです。

生地を冷凍庫で約15分休ませたら、綿棒で伸ばします。その後、シーターで厚さ2〜3mmになるまで伸ばします。

薄く伸ばした生地は、約70gずつにカットします。刻んだトリュフとオリーブオイルを合わせたフィリングを生地に置きます。

やさしく丁寧に巻いて、成形します。巻き終わりを下にして型に入れたら、28℃で3時間発酵させます。低温でゆっくりと発酵させることで、バターと小麦粉の香りが引き立つそうです。

生地が1.5倍ほどになったらオーブンで焼き上げます。まず180℃で、空気を抜いた状態で10分焼成します。次に、空気を入れて10分焼成します。この細かい空気の調整が膨らみや形の美しさに影響するそうです。

焼き上がりました！バターとトリュフの香りが店内中に広がりました。

型から出したら、熱いうちにトリュフオイルをたっぷり塗ります。焼き立てに塗るのが、一番香りが強く残るそうです。トリュフオイルだけでは風味が強すぎてしまうので、オリーブオイルを少量加えてマイルドにしています。この配合がトリュフを上品に香らせます。パチパチと音を立てながら、オイルがじゅわーっと浸透していく様子がたまりません。

最後にトリュフとゲランドの塩と混ぜた、トリュフ塩をのせます。この塩味がトリュフによく合います。

完成しました。

朝食にもお酒のお供にも

焼き立てを急速冷凍してお届けします。袋から出して、常温で約３時間かけて解凍してから温めてお召し上がりください。家庭用オーブンの場合は庫内の温度を180℃まで上げてからトリュフクロワッサンを入れ、３〜４分かけて温めます。オーブントースターの場合は庫内温度を190℃に上げ、スイッチを切ってからトリュフクロワッサンを入れ、４〜５分です。
紅茶や珈琲だけではなく、豊かに香るトリュフがワインとの相性も抜群です。

佐藤亮太郎さんです。

佐藤亮太郎さんは、パティシエとしてのフランス在住歴が26年。「ラペルーズ」という1766年創業のパリ最古の人気レストランのシェフパティシエ、三ツ星レストランでスーシェフを務めるなど、輝かしい経歴の持ち主です。
2021年9月19日、鎌倉にデセール（レストランデザート）が楽しめるサロン・ド・テに、ヴィエノワズリーとタルトなどのフランス菓子のショップを併設したお店「レガレヴ」を開店しました。
佐藤シェフのヴィエノワズリーやお菓子の特徴は、上質な素材をふんだんに使ったフランスの正統派です。香りと味わいが格段に違います。

文・林麻実
撮影・天方晴子