懐石小室 東京・神楽坂
懐石小室 東京・神楽坂
四万十川の天然鮎と
淡路島の新玉葱の
登場です!
鮎ごはん、
新玉葱と揚げ鱧の鍋、
酒肴8品です。
うまいもん筆頭目利き人
町田 成一より
6月の懐石小室も、和食の魅力全開です。
何より、鮎ごはんが素晴らしい。
四万十川の天然鮎を炭火で焼き上げ、まるごと炊き込みます。
香りの良さはもちろん、鮎の旨みがたまりません。炊き込みご飯史上最強。と言っても過言ではないと思います。
そして、淡路島の新玉葱です。
懐石小室さんのお客様には、毎年、このお料理を待ちこがれている方がたくさんいらっしゃるそうです。実は、私もその一人。
淡路島の新玉葱のもつ、豊かな甘さと、やさしい食感は、春から夏への季節の変わり目を告げてくれる幸せの食材です。
水無月の酒肴セットには、賀茂茄子が入ります。いよいよ夏が来るんだな、と実感させてくれます。
今月も、お酒がすすむ美味しいお料理が8品です。ご家庭で、心ゆくまでお楽しみください。
目次
四万十川の
天然鮎ごはん
鮎の旨味が満点です。
鮎の炊き込みご飯は、6月の懐石小室の大人気料理です。炭火で焼いた鮎をまるごと炊き込んで、写真のように身をほぐして、蓼(たで)の葉と一緒に混ぜ合わせていただきます。
お店では提供に時間がかかるため鮎を三枚に卸してから炊いています。が、「鮎は姿で炊き込んだほうが断然うまい!」と小室さんも大絶賛の仕上がりです。
鮎は炭火焼きです。
四万十川から直送される天然鮎を炭火で焼いたものが、送られてきます。
昆布出汁、蓼、
米が付きます。
焼き鮎3〜4本(※大きさによって本数は調整します)、味付き昆布出汁400ml、米2合、蓼(たで)が1束のセットです。米は、山梨県白州の篤農家、小野田等さんのコシヒカリです。蓼は、葉をむしり、刻んで、炊き上がったご飯に混ぜてお召し上がりください。
鮎をまるごと入れて
炊きます。
炊飯器などに、研いだ米と出汁と鮎を入れて炊き上げます。そして、身をほぐして混ぜ合わせます。美味しく炊き込みごはんを食べるにはこのひと手間がどうしても必要です。
鮎のほぐし方
(1)炊きあがったら鮎を取り出し、鮎の背骨に沿って箸を入れていきます。
(2)鮎の身を骨からはがすように、腹まで箸を入れます。
(3)開きの状態にします。
(4)背骨、腹骨、頭、ヒレを取り除きます。
(5)身と皮をほぐします。
(6)ご飯に戻します。
(7)刻んだ蓼を入れ、混ぜ合わせたら完成です。
鮎の風味が
まったく違います。
天然の鮎はコケを食べて育つため、「身の香りや味わいが段違いです」と小室さんは言います。「史上最強の炊き込みご飯」と言いたい味わいです。
新玉葱と揚げ鱧の鍋
淡路島の新玉葱が
主役です。
なんともインパクトのある鍋です。甘くてやわらかな6月の花形食材である「淡路島の新玉葱」を楽しむために鱧(はも)を使うという贅沢な料理です。新玉葱は、鱧と鰹出汁と一緒に煮込むことで、豊かな甘みをもつ上品な味わいです。小室さんがこの時期にぜひ食べて欲しいという新玉葱が主役の料理です。
身のふっくらとした
鱧です。
6月は、鱧が出初めの時期のため、まだ脂があっさりめです。そのため、揚げてあります。ふっくら、しっとりとした身を楽しめます。
出汁は本枯れ節と
真昆布です。
鍋つゆは、本枯れ節と真昆布からとった一番出汁を、醤油、みりん、酒で味付けしたものです。優しい味わいです。たっぷりとよそって、お付けする卸し生姜とともにお召し上がりください。
新玉葱が4個入りです。
淡路島の新玉葱4個、揚げ鱧8切れ、揚げ万願寺8切れ、味付きの出汁1ℓ、卸し生姜、雑炊用の生米1合が入ったセットです。ご飯を炊いて雑炊で〆るのがおすすめです。
水無月の酒肴セット
お酒がすすむ
和食8品です。
6月の酒肴セットは、琵琶湖の天然小鮎、いさき、穴子、万願寺唐辛子などの季節の食材を使ったお料理です。それぞれ真空パックでお届けいたします。以下、量もそのままに小室さんに器に盛っていただきました。器選びと盛り付けも和食の楽しみの一つです。ぜひ小室さんに倣ってみてください。食卓が華やぎます。
一、鯛松皮造りと
茗荷の昆布〆
昆布から鯛を外して、茗荷と一緒に山葵梅肉醤油につけて食べてください。茗荷の爽やかさと梅の酸味がこの時期にぴったりなお料理です。
二、琵琶湖の
天然小鮎の南蛮漬
琵琶湖の天然小鮎の内臓のほろ苦さがたまらなく酒を欲します。「南蛮漬は、甘みや酸味を効かせすぎないことが大切です」と小室さん。素材の味わいを活かします。ジャンボししとうと一緒にどうぞ。
三、赤烏賊とうにの
オリーブオイル焼
6月の赤烏賊(あかいか)は、厚みがあり、甘みがのります。エンペラとゲソを刻み大葉とオリーブオイルで和えたものの上に、うにで和えた赤烏賊をのせて焼き上げてあります。オリーブオイルと大葉を入れることで、豊な香りと味わいにキレが生まれます。
四、国産安肝の
生姜煮の奈良漬添え
脂ののった安肝(あんきも)を生姜、酒、みりん、醤油で炊きました。奈良漬がよく合います。冷えた日本酒を飲みたくなります。
五、いさきの塩麹焼
いさきは、梅雨いさきとも言われるように、6月に旬を迎えます。いさきをひと晩、塩麹に漬け、炭火で焼きます。脂ののった肉厚な身と皮目の香ばしさがたまりません。青柚子をお付けしますので、皮をおろし、ふり柚子でお楽しみください。
六、穴子の鳴門巻
ごぼうを芯にして、穴子を醤油、酒、みりん、生姜で煮あげた料理です。ごぼうが穴子の旨味も吸って美味です。柚子をふってお召し上がりください。
七、加茂茄子の
焼き浸し
立派な上賀茂産の加茂茄子を焼き、美味しい出汁に漬けて送られてきます。本枯れ節とおろし生姜とともにお楽しみいただきます。
八、揚げ白アスパラの
胡麻河豚白子餡掛け
揚げたホワイトアスパラガスを、まったりとした胡麻河豚の白子でつくる餡とともに楽しんでいただく、贅沢なお料理です。胡麻河豚は5月中旬から7月にかけて産卵期を迎える、白子がとくに美味しい、この時期ならではの食材です。
文・白石さやか
撮影・大山裕平
懐石小室
東京都新宿区若宮町35-4
TEL 03-3235-3332
12:00〜13:00(ラストオーダー)
18:00〜20:00(ラストオーダー)
日曜・祝日休み 要予約
カウンターのほか、テーブル席もあります。