大正5年創業。
100年以上続くお茶の老舗
お茶の村松園の新茶飲み比べ
静岡県富士市久沢地区で土作りからこだわった茶畑を営む「村松園」。
今や日本茶の75%を占めるといわれる品種「やぶきた」にいち早く目を付け、大正5年の創業時から茶葉の栽培から製造、販売までを一貫する安心、安全なお茶づくりを行っています。
今回は収穫時期によって異なる味をお楽しみいただきたく、4種飲み比べセットを用意しました。
富士山から豊かな水が流れる土地
久沢地区
久沢は富士山から豊かな水が流れる土地です。
霧が出やすいことから葉の成長が適度に遮られ、甘味と苦味のバランスが取れた葉になります。土はできるだけ有機農法にこだわることで柔らかく肥沃な土壌にし、よりお茶が美味しく育つ環境を作り上げています。
100年以上続く
お茶の品質へのこだわり
収穫時期で変化するお茶の味
お茶は収穫時期によって大きく味が異なります
4/20〜23頃に摘採「極みの茶」は1年で最初に摘み取られる新茶です。
大はしりのお茶ともいわれ、まだ新芽が小さく柔らかいときに摘みます。
摘採量は限られ、少量しか製造できません。小さくて柔らかい新芽に旨み成分や、栄養がぎゅっと詰まっています。味は濃く、旨みも強く舌の上に残ります。
4/22〜26頃に摘採の「匠みの茶」は、初摘みより2〜3日遅れて摘み採ります。大はしりのお茶より新芽が成長していますが、まだ初摘みの時期に近いので新芽はミル芽。旨み成分がたっぷり入っています。匠みの茶が摘採される茶園 は、土壌も肥え、新芽の生育も早く 良好な茶畑です。味は濃厚。低い温度で抽出すると、とろみも味わえます。
4/27〜30頃の、八十八夜摘みの前に摘採 の「至福の茶」は、新芽がしっかりとしてきて、一枚の新芽の葉が大きくなります。「匠みの茶」よりも多少水色が黄色っぽくなってきますが 渋みが少なく、旨みや甘みが強く感じられます。
八十八夜摘み(5/1〜2)「旨みの茶」は摘採時期が1年で1番味がのってくるといわれている、新茶です。 八十八夜摘みの新茶は昔から、健康長寿に良いとされてきました。この時期は味がとてものってきます。旨みだけでなく、渋みも感じられるようになります。旨みと渋みのバランスがとれた、味わい深いお茶です。
中蒸しと丁寧な揉みで、バランスのよいお茶に仕上げます
お茶の村松園では浅蒸し茶と深蒸し茶との中間の「中蒸」でお茶に仕上げます。
そうすることでお茶本来(カテキン)の苦み、渋みを残しながらも、甘みとコクのバランスが調度よいお茶になります。
摘採された新芽は、蒸し→揉み→乾燥の順で加工されます。
蒸しは蒸し機で蒸気をあてて蒸します。
蒸し時間が短い製法を浅蒸し製法、蒸し時間が長い製法を深蒸し製法と呼びます。
浅蒸し製法の特徴は、形状が針のように細く仕上がっています。色は金色透明です。
深蒸し製法の特徴は、形状が粉っぽく、色は濃い深緑です。
村松園の製法は、中蒸し製法。
中蒸し製法は、形状も粉っぽくなりすぎず、淹れた時の色もとても綺麗な緑色でいいとこどりの製法です。
揉みは、全体の水分を均一にし、よくお茶が出るように粗揉機(そじゅうき)、中揉機(ちゅうじゅうき)、精揉機(せいじゅうき)と段階を踏んでいきます。粗揉機で水分を出すように粗く揉み、中揉機でより揉みこみます。精揉機で丁寧に揉んで仕上げます。
最後に乾燥です。乾燥機に入れ、ボイラーをたいて、生葉の水分量を5%にまで下げます。
この段階で荒茶ができあがります。
その後、粉や茎等をのぞき、葉の長さを整えて仕上げ。パック詰めです。