懐石小室 東京・神楽坂
懐石小室 東京・神楽坂
懐石小室は、
5月も美味しさ
満点です
ぜんまいと牛肉の花山椒鍋、
極上豆ごはん、酒肴8品です。
うまいもん筆頭目利き人
町田 成一より
うまいもんを豪快に楽しませてくれる小室光博さんの5月のお料理は、
ぜんまいと牛肉の花山椒鍋、豌豆と車海老の炊き込みご飯、そして早苗月の酒肴セット8品です。
ぜんまいは、ふっくらと炊かれた極太です。見事な風味です。牛肉との相性も素晴らしい。小室さんの花山椒鍋は本当に幸せです。
5月の炊き込みご飯の主役は、豌豆(えんどう)です。甘〜い香りと味わいは比類なきもの。身近にはなかなか出回らない、特別な豌豆の炊き込みご飯をお楽しみいただけます。希少なものゆえ、万が一入荷が無い際は、走りの空豆にかわります。申し訳ありませんが、ご了承をお願いいたします。
酒肴セットは、今月も魅力全開です。
しょうさいふぐ、真ふぐの白子、そして鯉。ふだんあまり光の当たらない美味しい食材と、和食の奥深さを学べる内容になっています。
目次
ぜんまいと牛肉の
花山椒鍋
ぜんまいは、
ふっくら極太です。
ぜんまいは新潟の山から届きます。昆布と鰹節の出汁を淡口醤油、みりん、酒で味付けしたもので、ふっくらと炊き上げてあります。これだけで十分に美味しいものです。
ぜんまいと和牛の
相性は抜群です。
ぜんまいを温めたら器によそいます。すぐに、牛肉をしゃぶしゃぶ、続けて花山椒を鍋にさっと入れて、その器によそい、汁をかけていただきます。出汁は、花山椒に合わせて、みりんをきかせた甘めです。
贅沢な内容です。
黒毛和牛のロース200g、ぜんまい200g、花山椒30gです。
うれしいこと、
この上ない!
繰り返します。ぜんまいと和牛の相性は抜群です。牛肉と花山椒はもちろん最高です。さらに、ぜんまいの風味が入った出汁で花山椒を食べるのは至福です。
小室さんは叫びます。「うれしいこと、この上ない!」
早苗月の酒肴セット
お酒がすすむ
和食8品です。
春から初夏へ。季節の移ろいを感じられるお料理です。それぞれ真空パックでお届けいたします。
以下、量もそのままに小室さんに器に盛っていただきました。器選びと盛り付けも和食の楽しみの一つです。ぜひ小室さんに倣ってみてください。食卓が華やぎます。
潮際ふぐの焼霜造り
しょうさいふぐの切り身に、添付のきゅうりと茗荷をまぜて、ちり酢をつけていただきます。「身質はかわはぎと同じ程度のやわらかさで、とらふぐとはまた違う味があって美味しい魚です」と小室さん。潮際ふぐの厚切りが1セット100gも入ります。
潮際ふぐです。
しょうさいふぐは、かつては江戸前(東京湾)でよく揚がり、江戸時代には「しょうさいなべ」が好んで食べられたという魚です。
「現代ではあまり注目されない魚ですが、ぜひこの美味しさを知っていただきたいと思い品書きに入れました」と小室さんは語ります。
焼霜造りです。
皮側の身の表面を火で炙ってあります。香ばしさで、ふぐの旨みが際立ちます。
蛍烏賊の燻製
ほたるいかを、醤油、酒、みりんで味付けし、桜のチップで燻製をしてあります。燻製により、わたの風味がより美味しい、いい酒肴です。
真ふぐの白子の
唐墨和え
軽く塩をして焼き上げた真ふぐの白子を、カラスミと食べる贅沢な酒肴です。真ふぐの白子は、懐石小室では「揚げ出し白子」で供する、美味しい食材です。
鯉骨切り南蛮漬
鯉は骨切りをしてこんがりと揚げてあります。南蛮漬の地は、昆布と鰹節の出汁を、米酢、淡口醤油、みりん、酒で味付けしたものです。この地に、セロリ、人参、長ねぎとともに、揚げた鯉を漬けます。「ちゃんと手をかけた鯉の美味しさをもっと知ってほしい」と小室さんは語ります。
美しい鯉です。
「鯉の美味しさを知っていただきたい」と、小室さん。ちゃんと下ごしらえをした鯉は、臭みとは無縁です。
本鱒の西京漬
西京味噌にみりんと酒を加えた味噌床で本鱒を漬け、こんがりと炭火で焼いたものです。本鱒は、仕入れによりアメマス(雨鱒)に変わることがあります。
京筍と椎茸と蕗と
じゃこの木の芽炊き
京都の塚原たけのこの最後を飾るお料理です。京筍、原木椎茸、蕗、じゃこを、木の芽、淡口醤油、みりん、酒を加えた昆布と鰹節の出汁で炊きます。原木椎茸とじゃこからからも旨みが出るため、酒がすすむ酒肴になります。
鶏のむしり身と
三つ葉の辛子和え
三つ葉のおひたしの出汁に、淡口醤油と辛子を加えた出汁で、鶏むね肉の酒蒸しを和えたものです。
飛竜頭の
海老うるい餡掛け
飛龍頭は、豆源郷の甘い豆腐に、きくらげ、人参、大和いも、たまごを混ぜて揚げたものです。餡は、淡口醤油とみりんで味付けをした昆布と鰹節の出汁で、芝海老、煎った素干しあみ海老、うるいを煮て、葛でとろみをつけた銀あんです。おろし生姜でお召し上がりください。
豌豆と車海老の
極上豆ごはん
美しい炊き上がりです。
豌豆(えんどう)の緑と車海老の赤が素晴らしい炊き上がりです。
甘い香りに包まれます。豌豆があくまでも主役の炊き込みごはんです。
小室さんも大好きな
炊き込みごはんです。
「豌豆は、やわらかなものが美味しいのですが、乾くとかたくなってしいます。水の中でさやから出して、水に漬けたものをお送りします。ただし、いい豌豆がないときは、豌豆に引けをとらない空豆に変えることもありますのでご了承をお願いします」と小室さんは語ります。
豌豆も車海老も
たっぷりです。
水に漬けた豌豆(えんどう)200g、酒煎りした車海老120g、米2合、酒と塩で味付けした水400mlのセットです。
旨いです!
ほかに言葉はいりません。
文・白石さやか
撮影・大山裕平
懐石小室
東京都新宿区若宮町35-4
TEL 03-3235-3332
12:00〜13:00(ラストオーダー)
18:00〜20:00(ラストオーダー)
日曜・祝日休み 要予約
カウンターのほか、テーブル席もあります。