イタリア料理 樋渡 東京・芝公園|国分牧場ジャージー牛の塩煮込みのお取り寄せ
イタリア料理 樋渡 東京・芝公園
この美味しさは本物です。
国分牧場
ジャージー牛の
塩煮込み
肉は塩と水で
煮込むだけです。
いい素材だからこそできる、シンプル料理の極みです。
塩煮込みの主役のジャージー牛は、埼玉県東松山にある国分牧場で、地元の稲藁や米などの安心な餌だけで、ゆっくりと育てられています。健康な牛です。さらに、きちんと枯らしてから出荷されるジャージー牛は、和牛にはない赤身の旨味に長けています。素晴らしい味わいです。
自然派イタリアン
「樋渡」の原点。
国分牧場のジャージー牛と出合った樋渡の原耕平シェフ(写真中央)は、「水と塩で煮込むだけで十二分に美味しいことに気づいたのです。焼く必要がない。アクとりも臭み消しのニンニクも胡椒もいらない。旨味を足すためのトマトも不要。国分牧場ジャージー牛の塩煮込みは、“いい食材を生かしきる”という樋渡の方向性を見出した原点の素材と料理と言えるものです」と、語ります。
写真左が、国分牧場の国分唯史さんです。右の女性が、このような特別なジャージー牛や短角牛などをレストランに卸している東京宝山の荻澤紀子社長です。
煮込みには、
ウデとスネを使います。
ジャージー牛は乳脂肪分の高いミルクで知られる乳用牛です。小柄で生育が遅いため、肉用牛としてはほとんど生産されていないそうです。しかし、肉はほんのりサシの入る赤身で、和牛とは違う濃厚な旨味をもつのです。
塩煮込みには主にウデとスネを使います。写真はウデの小三角という部位で、ウデの中で一番硬い部位です。原さんは東京宝山の荻澤紀子さんからブロックで仕入れ、その牛種や部位に合った料理法で魅力を引き出します。
煮汁も抜群に美味しい!
切った肉は、そのまま水と塩で煮込んでいきます。肉の旨みが溶け出した煮汁を味見させていただきました。濃厚でびっくりするほど美味しいのです。煮ただけでわかる、その肉の素質には驚きました。
肉は煮込んだら、取り出して落ち着かせます。煮汁に玉ねぎを加えて味を整えます。最後に付け合わせのインカのめざめ、人参を煮たら出来上がりです。
骨格のしっかりした
白ワインが合います
肉は嚙み締めるたびに、素晴らしい旨みがあふれ出てきます。スープも残さずに味わってください。
原さんおすすめのペアリングは、適度に酸味があるアモロッティのトレビアーノ・ダブルッツオのような骨格のしっかりした白ワインです。
ジャージー牛のラグーの
リゾットもあります。
樋渡は、リゾットも特筆すべき美味しさです。いい肉との出合いから生まれたのがラグーのリゾットです。今回は、国分牧場のジャージー牛のウデとバラを使っています。
原さんはラグーをつくる際に、肉を酸化させないために、調理直前に店内で挽き、焼くこともしません。胡椒も使わずに、玉ねぎ、人参、トマトと赤ワインで煮込みます。ワインの酸味が、甘い肉とお米の味わいを引き立てます。
原耕平さんです。
原耕平さんは、1985年、横須賀生まれ。ラ・コメータ、フェリチタ、ロッシというイタリアンの名店で修業後、神保町ジロトンドのシェフを経て、2019年10月1日、芝公園に「樋渡」を開店しました。店名は実家の屋号とのことです。
樋渡は、特別な肉だけでなく、ゆっくりと育てられた野菜、天然ものの鮮魚を使った料理と、自然派を中心としたワインを求めるお客で連日賑わっています。
うまいもん筆頭目利き人
町田 成一より
原耕平さんは、国分牧場にジャージー牛の仔牛が来たと聞くと見に行くそうです。その仔牛がどこの牧場から来たのかも知りたい、と言います。
今回、同行させていただいた際は、八王子の磯沼ファームから仔牛が届く日でした。ブラウンスイスなどいろいろな牛がいましたが、中でもひときわ元気だったのがジャージー牛です。よく動く、活発な牛なのです。「だからジャージーは元気一杯な味がするんですよ」と、原さんは笑顔でした。
国分牧場は、乳牛のホルスタインの雄を肉用に肥育する牧場です。ホルスタイン以外にも乳牛の種類はありますが、育てても出口(販路)が無かったそうです。
それを、東京宝山の荻澤紀子さんがレストランと繋ぐことで、雄のジャージー牛やブラウンスイス牛が生かされることになったのです。
樋渡は、リゾットもおすすめです。
原さん曰く大親友、という高橋英人さんがつくる南魚沼産のコシヒカリで、その美味しさを生かしながらアルデンテに仕上げる愛と技の結晶とも言える味わいです。こちらも取り寄せをお願いできました。詳細は、リゾットの紹介を参考にしてください。
素材を大切にした原耕平さんのお料理を、ぜひお楽しみください。
文・中村百恵(食文化)
撮影・公文美和
イタリア料理 樋渡
東京都港区芝2-15-4
TEL 03-6809-3037
17時30分〜23時 日曜は12時〜18時
月曜休み
コースは、おまかせで5000円、8000円、1万円があります。